2023年12月31日日曜日

mRNAワクチン理解のための基礎医学講座

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 DNAだのRNAだの言われても、なかなかピンとこないよね、と考えている方もたくさんいらっしゃるだろう。
 その人たちのために、簡単な基礎医学の解説をしてみよう。
 
 DNAというのは遺伝子であるが、非常に安定して強固な物質で、DNAの化石も存在している。
 映画 ジェラシック・パークでは、恐竜のDNAを採取して恐竜を作ってしまった、というお話。
 
 それに対して、RNAはすごく不安定な物質。
 常温では、あっという間に溶けてしまう。
 故にRNAを使った実験は、−20度の特別な冷温室でやらないといけない。
 
 ところで世の中にはこのRNAを模した、RNAウイルスというものがある。ノロウイルスとかがそうである。
 RNAは不安定なはずであるが、これらのウイルスは、エンベロップ(日本語訳では「封筒」)と呼ばれるもので包まっているので人間の体の中でも安定である。だからウイルスとして存在できるのである。
 
 このエンベロップに似せたものを人工的に作り出せれば、mRNAワクチンも作ることが出来る。
 長年の研究を経て、1、5ージ・メチル・シュード・ウリジンやリポナノパーティクルでmRNAを包んで、mRNAワクチンが完成した。
 これは体内で安定で、2-6週間くらい体の中に滞在できるそうだ。
 
 最初、mRNAワクチンは、-20度のディープ・フリーザーで飛行機で空輸され、日本国内で、-20度のディープ・フリーザーに移され、各病院に移送される。
 各病院でも-20度のディープ・フリーザーが用意されていてその中に収められたものだった。
 打つ時はここから出して、溶かして溶けるや否やすぐさま注射する、と言っていた。
 私はこれを聞いて、「なるほど。mRNAは不安定だからこのようにしないといけないのだろうな」と思っていた。
 
 ドジな病院があり、いつの間にかディープ・フリーザーの電源が抜けていて、中にあったワクチンが無駄になった、とか言ってニュースになっていた。
 
 そのうちにですよ。こんな-20度で保存しなくても良い、ということになり、使用期限もどんどんいい加減になっていった。
 最後は使用期限はなくなった、というか、どんどん改定され、訳が分からなくなった。
 体内で2-6週間保つのだから、-20度なんかで保存しなくても良かろう、というわけだ。
 
 このようなカラクリであったのだ。
 まあ、ざっくりと語ってみた。
 細部にあるかもしれない瑕疵(かし)はご容赦くだされ。
 

 

 

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