2023年8月3日木曜日

大学入試での外人優遇を止めよ


4年前に書いた記事(医師会の支部の雑誌に投稿) 発掘

最近、全然面白くなかったお話
 ・・・成田に新設された国際医療福祉大の入学試験の話

 子供が受験期なので、この夏は予備校主催の医科大学の説明会があり、いろいろ参加した。
 主に、医学部の話を聞くのであるが、内容は大学の紹介、その大学の歴史から始まり、授業内容、卒業後の進路、入学試験のシステムの話を聴く。

 今の入試は複雑怪奇である。
 前期、後期と複数回受験する機会の他に、地域枠、推薦枠などいろいろある。
 共通して言えることは医学部の人気は高く、どこも狭き門だということ。
 この中で、新設された成田の国際医療福祉大学医学部の話に些か驚きがあったのでご紹介したい。

 ここは新設の私立大学であるが、授業料が私立医大の中で最も安いので、結構受験生に人気があり、したがって合格レベルは高い。
 さて、ここの大学。なんと名前が「国際」だからか、一般教養科目と基礎医学の授業は全て英語で行うとのこと。臨床科目は国家試験があるので、日本語で行うとのこと。

 これも驚く話であるが、ここの大学の募集人員の定員枠のことはもっと驚いた。

 以下の表をみると分かるが、全部で定員は140名であり、そのうち20名が外国人留学生枠。
 一般入試の日本人の倍率は、志願者数2948人に対して正規合格者は225人。約13倍。
 それに対して外国人留学生は志望者が98人。合格者が20名で5倍弱。誠に羨ましい話である。

 入学後は7人1グループとなり、その中に外国人留学生を入れるとのこと。
 説明してくれた先生の話では、入学後、7人は行動を共にすることが多いので、昼ごはんも英語と日本語の混じった言葉で話し英語力が大幅にアップするのだ、と自慢げに話をしていた。
 また、留学生の語学力は大変に高いので、授業にもきちんと対応しているそうだ。
 入学後のTOEICの成績も大幅にアップしたとのスライドを得々とした表情で見せてくれた。
 
 しかしこの説明会に集まった私らにとって、はっきり言って入学後の話などどうでも良いのである。優秀な生徒が集まっているのだから英語の授業にもきちんと対応するであろう。しかし、昼飯を日本語と英語をチャンポンにして食べたからといって、国際的な優秀な医学者ができるわけでもあるまい。誠に浅はかな考えではないかな(註)。そして入学後のTOEICの成績などどうでもいいさ。楽天に就職するわけでもないし。

 最近よく聞く話。金持ちの富裕層の外国人とか、優秀な能力をお持ちの外国人、とか。
 しかし、私はどちらにもお目にかかったことは殆どない。
 逆に泊まったホテルの物品を盗んでいく外国人の話やら、日本の生活保護や高額医療を低額で(というか国保を使ってほとんどただで)受けたくてわざわざ来日する外国人の話ばかりを聞く。

 優秀な能力があるのなら、日本語もご堪能かと思いきや、医療の現場では日本語を全く話せない少数の外国人のために混乱している。留学生でさえも日本語も英語も殆ど話せない人も多いそうだ。

 自民党は外国人をこれからどんどん受け入れるということなので、この数がこれからどんどん増えそうだ。医療の現場の混乱もどんどん大きくなり目に見えて支障をきたすことになろう。はっきり言うと今以上に救急外来の待ち時間が増え、あるいは、断られるケースが今以上に増えると言うことである。

 この医療福祉大も「優秀な外国人留学生が・・」というのであれば、外国人留学生枠など無くして、日本人も外国人も一緒の日本語の普通の入学試験で競わせたら良いのである。そのような試験を突破してくる外国人なら私も「能力がある」と認めざるを得ないが。

 このように考えると、一般教養と基礎科目の英語を授業で行う、というのも留学生が日本語に慣れるのを待つためではないか、と勘ぐってしまう。きっと私のこの考えは正しいであろう。
 
 まあ、それよりも説明してくれた先生よ。ここには受験生とその父兄が集まっているのだ。大方の人はこれを聞いて私と同じような考えを抱いたのではないかな。
 20人も気前よく外国人に入学枠を渡さないで、こちら側に一人でも多くの枠を下さいな、と。
 それで子供も親も日夜しんどい思いをしているのですよ、と。

(註)どの点が「あさはか」なのか。
 「命題は逆は必ずしも真ならず」ということ。つまり「AならばB」であっても、必ず「BならばA」にはなりません。これを勘違いする人が多すぎる。

 平昌オリンピックで日本を沸かせたロコソラーレの選手達。気がついている方もいらっしゃるとは思うが彼女らは英語がけっこうお上手。フィギアの羽生選手も英語がけっこういける。なぜか。彼らは1年のうち3-4ヶ月は国際大会参加などで海外で過ごす。そして世界中から集まる一流選手は彼らにとってライバルでもあり、同時に親しい友人でもある。彼らと英語で話すので英語も上手になるのである。もちろん話の内容は真剣そのものだ。彼らが一流のプレイヤーだから多くの人が彼らの周りに集まり、彼らも英語が上手になったのである。英語がうまくないと一流のカーリング選手になれないというわけではない。これは逆の命題である。真ならず、である。

 それと同様、一流の学者になれば、国際的な舞台で活躍することになるであろう。人が集まってくる。世界が放っておかない。英語ができる、できない、というのは、殆ど、というか、まったく関係がない。日本語と英語でチャンポンして喋りながらラーメンを食べたからといっても何も起ころうはずもない。



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